狂気さえ感じる真っ直ぐすぎる愛を、エレクトロなリズムにのせて。『smartphone/ハリィさんとスイカくらぶ』

ハリィさんとスイカくらぶ

ボーカルをはじめ、ギター、トータルプロデュースを務める「さいとうりな」、ドラムの「くま」で構成される二人組のアーティスト。2017年5月から本格始動を始めたアーティスト。脳内に残るエレクトロなサウンドが印象的で、さいとうりなの優しく細い歌声と絶妙にマッチ。先月にはフルアルバムをリリースしたばかりで、こちらも見逃せません!

ちょっぴり重すぎる、真っ直ぐな愛の歌。

ハリィさんとスイカくらぶ「smartphone」(Music Video)

「smartphone」は、1stフルアルバム「NIKUKYUU」の7曲目に収録されています。
こちらの1曲は、初めて聴くと思わず「んんん!?」と声が出てしまうかも…!?そして必ず、思わず何度も繰り返して聴き入ってしまうでしょう。

この曲は「あなた」に対する愛の歌。愛の歌は世の中にたくさん溢れていますが、その中でも真っ直ぐ”すぎる”曲に仕上がっています。

仕事帰りの時間、使う駅の出口、自宅の部屋、おおよその眠る時間を把握していることがAメロ最初の部分の歌詞から解ります。親しい恋人であれば、その程度の情報は知っていることでしょう。が、どうやら目線がそれとは異なっているのです。普段行動を共にしているからではなく、「外からじっと見つめているから」把握しているー。さらにはSNSでの配信の様子もくまなくチェック。

2番のAメロは”朝昼晩のSNSチェック、いいねとリツイート”という歌詞から始まります。

…どうでしょう、ちょっと「ゾワっと」してきませんか?

サビの部分では、さらに過激な歌詞が待っています。それは「あなた」を想い過ぎているが故の、非常にヘビーな愛。
この曲の主人公が愛を捧げているのは、恋人ではないのです…。「あなた」に対して、ストーカーをしている。ちょっぴり背中がゾクゾクするような歌詞に注目です。

脳内に残るサウンドが病みつきに

ハリィさんとスイカくらぶの魅力の一つに挙げられるのが、エレクトロなサウンド。脳波を刺激するようなリズムはカッコよく、夜に一人で聴きたくなるようなダークな雰囲気が伝わってきます。
一方つぶやくように歌うさいとうりなの細い歌声は、聴き手をどんどん惹きつける不思議な魅力を持っています。過激な歌詞が怖くなりすぎず、純粋ささえ感じられるのは、この歌声のおかげなのでしょう。

初めて聴くと思わず唸ってしまうかも、と最初にお伝えしましたが、これは筆者の実体験です。1回目を聴き終えた後には、「重い…!めちゃくちゃ愛が重い!」と思いながら、気がつけば2回目3回目と、何度もリピートして聴き入ってしまいました。エレクトロなリズムとサウンド、細い歌声、そして真っ直ぐすぎる愛をのせた歌詞。この曲を構成する全ての要素が、聴き手を虜にしているのでしょう。

【TEXT:みずの ともこ】


【作品情報】

『NIKUKYUU』
01. intro
02. coagulation
03. wait-less
04. every damn xx
05. 孤独な細胞
06. 星屑タレンティーノ
07. smartphone
08. EMG
09. 曖昧 Me Mine
10. 宇宙人
11. 夜行虫
12. Hide and Seek
13. フラグとタイマー
14. 36度のさよなら


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【ライブ情報】

レコ発イベント「Night Museum」

8/6(木)東京 下北沢Mosaic
w/stellafia、イエロー・シアン・マゼンタ、Apollogic

Onemanlive「Night Festival」

8/23(日)名古屋 今池GROW
9/9(水)東京 下北沢Mosaic

チケットは下記イープラスにて発売中
https://eplus.jp/sf/word/0000114167


【Official Web Site】


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